尾道と京都
2022.11.15
吉井勇(尾道編)」を追加しました。←NEW!!
2022.11.15
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2022.11.14
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2020.04.01
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2016.06.30
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「おもてなし」という言葉が流行っている。
同意語の「一期一会」という語の発案者は大老井伊直弼と言われている。

幕末の日本が開国か攘夷かで揺れていた時、茶の湯でも直弼は名を馳せていた。

安政の大獄を指揮し、命をも奪われかねない状況の中で、この人と会うのはこれが最後になるかもしれないとの
思いで万事万端最善の準備をして、茶を点て、歓談をして別れる。

この「もてなし」の場所にこそ政界で激務にあった直弼が唯一息抜き出来る時間があったように思われる。

一挙手一投足に気を配り、緊張感を持って茶事を進めていく中で、不具合を改め、更に工夫をして、客を満足させる
「もてなし」とはどうすれば良いのかを考えていく。この一連の時間に束の間、一切の雑念を拭い去り、集中することで、
政務との切り替えを図っていたのであろう。

昨今、人や物や情報が大都会に集中し、地方との格差を拡大し続けるなかで地方では高年齢化や過疎化などが
進んで脆弱化している。

尾道でもその傾向が確実に進行してきている。

さらに、経済効率化一辺倒の中で安全・安心や、人を思いやるといった守るべき基本的な基盤が崩れかけている。

又、グローバル化の進む市場経済はISOなどの導入により見た目のビジネスシーンを確実に変えてしまっただけでなく
信頼という対人関係までも欧米化の波に飲み込まれてしまった。

もはや義理・人情は過去のものになってしまっている。

まさにこういう時代だからこそ誰もが「一期一会」の「もてなし」中に、連帯感や信頼関係、心の安らぎや心の癒しを
探し求めているのであろう。「おもてなし」では京都は一歩先んじている。

京都駅には駅の機能とは別に室町小路のイベント広場や空中経路の遊歩道、京都市街が一望できる
大空広場などを備え、京都の玄関口としておもてなしの機能を果たしている。

又、伝統的建造物群保存地区などを指定し、伝統的な町並みや歴史的風土を維持・保存している。

さらに、屋外の広告物にも規制をかけることで、その区域とミスマッチな情景が目に入らないように気を使っている。

京都での食事の中には味だけでなく季節を感じさせ、目や耳でも楽しませる工夫がされている。

又、風土や歴史やその人の健康までも配慮した「おもてなし」の献立がなされている。

又、八坂神社の祇園祭りはじめとして、各社寺で季節ごとに各種多彩なイベントや講演会などを開催し、
楽しさや共感や連帯感や癒しの場所を提供して「お迎え」してくれている。

嘉永元年(1169)、備後大田庄の倉敷地として指定されたことにより、それまで一寒漁村に過ぎなかった
尾道が海商工港として歩みだして以来、備後地方の中核都市として発展を続けてきた。

今年は尾道水道が紡いだ中世の箱庭的都市として、日本遺産にも認定された。瀬戸内の温暖な気候に育まれた
海と山と坂の町尾道にとって、この長い歴史と文化こそ尾道の魅力の原点である。

既に千光寺山の文学の小道、古寺めぐり、祇園祭など種々地域の魅力の発掘・発展に取り組んできている
ところであるが、更に地域で見過ごされがちな話題を「京都と尾道」という切り口でこの冊子に取りまとめてみた。

これらが京都の奥の深い「おもてなし」に学びつつ、尾道を改変する糸口になればと願っている。

平成二十七年六月 白井 岳

尾道に来たら訪れて欲しい観光スポット

尾道の観光スポット

春夏秋冬。季節ごとに尾道は様々な顔を見せてくれます。

歴史的な名所を訪れるのも良し、ゆっくりと街並みを歩きながら心穏やかな時間を過ごすのも良し、美味しい食事を心ゆくまで楽しむも良し。

大人な遊び方ができる尾道において「尾道に来たら、ココだけは行って欲しい!」という、管理にイチオシの観光スポットを紹介しています。詳しくはこちらのページを読んでみてください。
>>管理にオススメの観光スポット